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院長が日々診療するうちに思う雑感を記す矯正コラムです。

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「笑顔がタカラモノになる」

スマイル治療前1スマイル治療後1

スマイル治療前2 スマイル治療後2

矯正治療をしていて、いつも感じることがあります。矯正治療が終わると、患者さんの笑顔が素晴らしく良くなるなということです。これは本当に驚くほどです。当院では、治療の前後で、笑っているときの顔の写真(スマイル写真)を必ず撮影させていただいています。何のために笑顔の写真を撮っているかというと、笑っているときの歯並びや歯茎の見え方、歯並びの左右の高さの違い、口角の上がり方のバランス、歯並びの真ん中と顔の真ん中とのずれなどを見るためなのですが、私の感覚的には、治療前後で7割くらいの患者さんで笑顔が別人のようになります。

普段の診療中にいい笑顔の作り方などのトレーニングを特にしているわけではないのですが、歯並びが良くなると笑顔がこれほどに変わるのと私自身驚くぐらいです。矯正治療がついに終わったという達成感と充足感、コンプレックスだった歯並びが綺麗になったという喜びや満足感、歯並びが綺麗になったと周りから褒められることによる自信や充実感が合わさって自然と素直ないい笑顔ができてしまうのだと思います。治療前は、歯並びを気にしてあまり歯を見せて笑えなった患者さんが、治療後には思いっきり歯を見せて笑ってくれるようになると、本当に治療して良かったなと私も嬉しくなってきます。

これまで思いっきり笑えなかったのが、歯を見せて思いっきり笑えるようになると、自然と性格も明るく活発になっていきます。治療前はあまりおしゃれに気を使っていなかった女の子がすごくおしゃれになったり、無口であまりしゃべってくれなかった女の子が楽しそうにいろんなことをしゃべってくれるようになったり、いつも地味な格好をしていた男の子が治療後に突然髪の毛が金髪になったりといった場面に何度も遭遇してきました。矯正治療することによって、患者さんのその後の生活が少しでも明るく楽しいものになってくれたら、矯正医としてこんなに嬉しいことはありません。大げさに言えば、矯正治療は歯並びだけの治療をしているわけではなく、患者さんのその後の人生を変える治療をしているんだなと感じます。

思いっきり笑えるというのは本当に素晴らしいことです。自分に自信を持ち、その後の社会生活をよりよいものにしていくこと、これも矯正治療の大きな役割だと感じています。

2015月10月27日

院長 大西 秀威